川崎市で会社を売却する、あるいは他社を買収する。そのとき最初にぶつかる壁が「税金」です。M&Aは譲渡価格が数千万円から数億円単位になり、スキームの選び方ひとつで手元に残る金額が大きく変わります。この「お金を守る」役割を担うのが税理士です。
後継者が見つからず、事業承継の一手段としてM&A(第三者への売却)を検討する経営者は年々増えています。帝国データバンクの調査では、2025年の全国の後継者不在率は50.1%と過去最低を更新しましたが、それでも約2社に1社が後継者を確保できていません(出典:帝国データバンク「全国『後継者不在率』動向調査(2025年)」)。売却も買収も、税務の視点を欠いたまま進めると想定外の課税で後悔しかねません。
この記事では、M&Aで税理士が担う業務、公認会計士やM&A仲介会社との違い、費用相場、そして失敗しない選び方までを整理します。川崎市で相談先を探している方は、川崎市の税理士法人TLEO 川崎支店のような税務と法務をまとめて扱える事務所も選択肢に入れながら読み進めてください。
M&Aにおける税理士の役割とは?依頼できる4つの業務
M&Aで税理士が担うのは、税務リスクの発見と税負担の最小化です。売り手・買い手の双方にとって、税金は取引金額に直結するお金の問題であり、ここを専門家が押さえるかどうかで成否が分かれます。
主な業務は次の4つに整理できます。
| 業務 | 何をするか |
|---|---|
| 税務デューデリジェンス | 買収先に潜む税務リスクや簿外債務を洗い出す |
| 株価算定 | 譲渡価格の根拠となる企業価値を計算する |
| スキーム設計 | 税負担を抑える売買方法を設計する |
| 税務申告・M&A後支援 | 譲渡所得やのれんの処理まで対応する |
税務デューデリジェンス:買収先に潜むリスクを洗い出す
税務デューデリジェンス(つまり買収前の税務調査)は、買い手にとって最も重要な業務です。買収した会社に過去の申告漏れや未払いの税金があれば、その負担は買った側に引き継がれます。過去の法人税・消費税の申告が正しく行われているか、税務調査で否認されそうな処理がないかを税理士が確認し、隠れた税務リスクを事前にあぶり出します。
ここで問題が見つかれば、譲渡価格の引き下げ交渉や、契約書での補償条項の設定につなげられます。「買ってから追徴課税が発覚した」という事態を防ぐための守りの工程です。
株価算定:譲渡価格の根拠をつくる
非上場企業の株式には市場価格がありません。そこで税理士が、純資産や将来の収益力をもとに株価(企業価値)を算定します。売り手は「安く買い叩かれない」ための根拠を、買い手は「高値づかみしない」ための根拠を、この算定によって手にします。
算定方法には、純資産をベースにする方法や、将来のキャッシュフローを現在価値に割り引く方法などがあり、企業の実態に合わせて使い分けます。交渉の出発点となる数字なので、専門家による裏付けが交渉力を左右します。
スキーム設計:株式譲渡か事業譲渡かで税金は変わる
同じ会社を売買しても、「株式譲渡」と「事業譲渡」のどちらを選ぶかで税金の額は大きく変わります。売り手にとっては、この選択が手取り額を決める分かれ道です。
たとえば個人株主が株式を譲渡した場合、譲渡益には約20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税率で分離課税されます。一方、会社が事業そのものを売る事業譲渡では、譲渡益に法人税等が課され、資産の一部は消費税の課税対象にもなります。どちらが有利かは会社の状況によって異なり、この見極めこそ税理士の腕の見せどころです。簿外債務のリスクを引き継ぎたくない買い手が、あえて事業譲渡を選ぶケースもあります。
税務申告・M&A後支援:取引後の処理まで対応する
M&Aは契約して終わりではありません。売り手には譲渡所得の確定申告が、買い手にはのれん(買収時に生じる差額)の会計・税務処理が待っています。これらを誤ると、後の税務調査で指摘を受けるおそれがあります。取引の入口から出口まで一貫して見てくれる税理士がいれば、申告漏れや処理ミスの心配が減ります。

M&Aを税理士に相談する3つのメリット
税理士に相談する価値は、「税金で損をしない」という一点に集約されます。M&Aの金額規模を考えれば、専門家への報酬を払っても十分に元が取れるケースが少なくありません。
- 税負担を抑え、手取り額を最大化できる
- 想定外の追徴課税や簿外債務を事前に防げる
- 顧問税理士なら自社の実態を踏まえた助言が受けられる
税負担を抑え、手取り額を最大化できる
前述したスキーム設計により、売り手が最終的に受け取る金額は変わります。株式譲渡と事業譲渡の選択、退職金の活用、譲渡のタイミングなど、税負担を左右する要素は複数あります。これらを組み合わせて設計できるのは税務の専門家だけです。「言われるがまま契約したら、想定より税金が高かった」という後悔を避けられます。
想定外の追徴課税や簿外債務を事前に防げる
買い手側の最大の不安は、買収後に見えなかった負債が出てくることです。税務デューデリジェンスで過去の申告内容を精査すれば、簿外債務や申告漏れといった地雷を踏むリスクを下げられます。数百万円の調査費用が、数千万円の損失を防ぐ保険になります。
顧問税理士なら自社の実態を踏まえた助言が受けられる
日頃から決算や申告を任せている顧問税理士は、会社の数字と歴史を熟知しています。だからこそ、M&Aの相談を受けたときに実態に即したアドバイスができます。初めて会う専門家に一から会社説明をする手間もかかりません。身近な相談相手がいる強みは、いざM&Aとなったときに効いてきます。
【比較表】M&Aは税理士・公認会計士・M&A仲介会社の誰に相談すべき?
M&Aの相談先は税理士だけではありません。公認会計士やM&A仲介会社もそれぞれ役割が異なり、得意分野が違います。まずは全体像を押さえましょう。
税理士・公認会計士・仲介会社の役割分担を一覧で整理
| 相談先 | 得意領域 | 主な費用感 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 税理士 | 税務DD・株価算定・節税スキーム・申告 | 業務ごとに数十万円〜 | 税負担を抑えたい・自社の数字を熟知した相手に頼みたい |
| 公認会計士 | 財務DD・会計監査・財務分析 | 業務ごとに数十万円〜 | 財務内容を厳密に精査したい |
| M&A仲介会社 | 相手探し・交渉・全体調整 | 成功報酬(レーマン方式)中心 | 売却・買収の相手を見つけたい |
税理士は税金、公認会計士は財務、仲介会社は相手探しと交渉、と守備範囲が分かれます。実際のM&Aでは、これらの専門家が連携して1件の取引を進めるのが一般的です。
まずは「顧問税理士」に相談すべき理由と最適なタイミング
M&Aを考え始めたら、最初の相談相手として顧問税理士は有力です。会社の財務状況を把握しているため、そもそもM&Aに向いた会社なのか、今売るべきか、といった入口の判断で頼りになります。
相談のタイミングは早ければ早いほど有利です。「後継者がいない」「業績が良いうちに選択肢を知りたい」と感じた段階で一度話しておくと、数年がかりの準備で企業価値を高める打ち手も取れます。ぎりぎりになってから動くと、選べるスキームも交渉の余地も狭まります。

M&Aで税理士に払う報酬・費用相場はいくら?
税理士に支払う報酬は、依頼する業務の内容と会社の規模によって変わります。業務単位で見積もりを取るのが基本で、あらかじめ相場を知っておくと交渉しやすくなります。
業務別の費用相場(税務DD・株価算定・顧問料)
以下は一般的な相場の目安です(出典:M&A総合研究所「税理士M&A」ほか)。会社の規模や案件の複雑さによって上下します。
| 業務 | 費用の目安 |
|---|---|
| 税務デューデリジェンス | 約50万円〜(小規模なら30万円程度から) |
| 株価算定(バリュエーション) | 約50万円〜 |
| M&Aアドバイザリー | 約50万〜150万円(大型案件は成功報酬) |
| 譲渡後の確定申告代行 | 約10万〜20万円 |
小規模なM&Aであれば数十万円で必要な業務をまかなえることもあります。金額だけでなく、どこまで対応してくれるかを含めて比較しましょう。
料金体系の種類(着手金・月額・成功報酬)と見落としがちな注意点
M&A関連の報酬は、着手金、月額報酬、成功報酬(レーマン方式)などを組み合わせて設定されます。レーマン方式とは、取引金額が大きいほど報酬率が下がる成功報酬の計算方式です。
注意したいのは、見積もりに含まれる業務範囲です。「株価算定込み」と思っていたら別料金だった、というすれ違いは起こりがちです。契約前に、着手金の有無、成果が出なかった場合の費用、どの業務が料金に含まれるかを書面で確認してください。安さだけで選ぶと、後から追加費用がかさむことがあります。
失敗しないM&A税理士の選び方3つのチェックポイント
すべての税理士がM&Aに強いわけではありません。普段の申告業務とM&Aは求められる専門性が異なります。相手を選ぶときは、次の3点を確認してください。
- M&A・事業承継の実績と専門性があるか
- 税理士・弁護士などワンストップで対応できる体制か
- 地域密着で、成約後も継続して伴走してくれるか
M&A・事業承継の実績と専門性があるか
M&Aには、株価算定や税務デューデリジェンスといった通常の顧問業務では扱わない専門知識が必要です。過去にM&Aや事業承継を手がけた経験があるか、どんな規模・業種の案件に対応してきたかを確認しましょう。実績のある税理士は、交渉の勘所や税務上の落とし穴を体で知っています。
税理士・弁護士などワンストップで対応できる体制か
M&Aは税務だけでは完結しません。契約書の作成やチェック、法的リスクの確認には弁護士の関与が欠かせません。税理士と弁護士が別々だと、両者の間で情報を橋渡しする手間が発生し、認識のズレも生まれやすくなります。税務と法務を同じ窓口で対応できる体制なら、やり取りがスムーズになり、抜け漏れも防げます。
地域密着で、成約後も継続して伴走してくれるか
M&Aは成約がゴールではなく、その後の申告や経営の引き継ぎまで続きます。遠方の専門家より、川崎市周辺で気軽に足を運べる事務所のほうが、取引後も継続して相談しやすいでしょう。地元の事情に通じ、長く付き合える相手かどうかも選定基準に入れてください。
川崎市でM&A・事業承継を税理士に相談するなら
ここまで見てきた「M&A税理士の選び方」を満たす相談先を、川崎市で探している経営者に向けて紹介します。
税理士法人TLEO 川崎支店の強み:税務×法務のワンストップ体制
川崎市の税理士法人TLEO 川崎支店は、税理士と弁護士のグループ法人です。M&Aで欠かせない税務と法務の両面を、ひとつの窓口でまとめて相談できます。株価算定や税務デューデリジェンスといった税務の実務はもちろん、契約書のチェックや法的リスクの確認まで、専門家同士が連携して対応できる体制です。
相続や事業承継の手続きにも精通しているため、「後継者がいないので会社をどうするか」という川崎市の経営者の悩みに、承継の選択肢を含めて向き合えます。税務と法務が別々の事務所に分かれていることで生じる、情報の行き違いや二度手間の心配がありません。
初回無料相談から始められる
TLEO 川崎支店は初回の相談を無料で受け付けています。「M&Aを考え始めたが、何から手をつければいいかわからない」という段階でも構いません。自社が売却に向いているのか、今動くべきかといった入口の疑問から相談できます。まずは川崎市の税理士法人TLEO 川崎支店の無料相談で、現状の課題を話すところから始めてみてください。
M&Aと税理士に関するよくある質問
Q. 顧問税理士がいても、M&A専門の税理士に別途頼むべきですか?
顧問税理士がM&Aの実績を持っているなら、そのまま任せて問題ありません。実績が乏しい場合は、M&Aに強い税理士へのセカンドオピニオンや業務依頼を検討しましょう。会社の数字を知る顧問税理士と、M&Aの専門家が連携できるのが理想です。
Q. M&Aの相談は無料でできますか?
多くの税理士事務所が初回相談を無料としています。税理士法人TLEO 川崎支店も初回無料で相談を受け付けています。具体的な業務を依頼する段階から費用が発生するのが一般的なので、まずは無料相談で方針と見積もりを確認するとよいでしょう。
Q. 川崎市周辺で、小規模な会社の売却でも対応できますか?
小規模なM&Aでも税理士のサポートは受けられます。むしろ規模が小さいほど、経営者一人にかかる税負担のインパクトは大きくなります。会社の規模に関わらず、まずは相談してみることをおすすめします。

まとめ:川崎市のM&Aは信頼できる税理士選びが成否を分ける
M&Aにおける税理士は、税務リスクを見つけ、税負担を最小化する「お金を守る」専門家です。税務デューデリジェンス、株価算定、スキーム設計、そして取引後の申告まで、その役割は取引の入口から出口まで及びます。相談先を選ぶときは、M&Aの実績、税務と法務のワンストップ体制、そして地域で長く伴走してくれるかを確認してください。
川崎市でM&Aや事業承継を検討しているなら、税務と法務をまとめて相談できる川崎市の税理士法人TLEO 川崎支店に、まずは無料相談で現状を話してみることから始めましょう。早く動くほど、選べる打ち手は増えます。